年次報告書: デジタル化のメリット

デジタル化すべきか

最終更新日: 10月 15, 2019 5:43PM

やっと年次報告書の作成が完了しました。翻訳し、組版を行い、印刷し、送付先リストの宛先に郵送しました。Web サイトにも掲載されているので、理論的には世界中のだれでも読むことができます。これで一件落着です。

ちょっと待ってください。本当はもっと財務報告書を活用できるのではないかという考えが頭をよぎったことはありませんか。

多くの企業が、年次報告書の潜在的な力を活かしきれていないことに気付き、デジタル版に移行しています。デジタル年次報告書は、投資家向け広報 (IR) チームにとってもはや必需品ですが、それ以上の意味はないのでしょうか。

デジタル年次報告書と印刷版の年次報告書はどのように違うのか

年次報告書や中間報告書はこれまでもオンラインで公開されてきました。ほぼすべての企業の Web サイトで、PDF 版の報告書をダウンロードできます。これはたしかにデジタル版です。

しかし、これは私たちが「デジタル年次報告書」と呼ぶものとは異なります。デジタル年次報告書は、スマートでインタラクティブな次世代の報告書です。デジタル報告書は、次のような点で、印刷版の報告書とは異なります。

ナビゲーション

ユーザーは、Web サイトのページを移動するのと同じようにデジタル年次報告書を閲覧できます。オンラインで読みやすいように、さっと読める小分けにされたテキストが好まれます。すぐれたデジタル報告書には、テキストや、関連するトピックやメニューへのリンクが見やすく配置されています。

マルチメディア機能

デジタル報告書には、テキストや画像だけでなく、あらゆるコンテンツを埋め込むことができます。経営陣へのインタビューなどのビデオがあると、読者が興味をそそられ、理解しやすくなります。

カスタマイズ可能

年次報告書は、異なる目的を持つさまざまな読者に同時に対応する必要があります。デジタル年次報告書では、読者を、それぞれのグループに向けて作成されたコンテンツに導きます。たとえば、Migros という小売業者では、読者を「Migros のお得意様」、「金融アナリスト」、「NGO」にグループ分けし、それぞれに別々のコンテンツを最初に表示しています。もちろん、どのユーザーも、年次報告書のすべての内容を閲覧することができます。

インタラクティブ

多くのデジタル年次報告書には、Excel で開くことができる .csv ファイルなどに財務報告データを抽出できる機能があります。これはアナリストに便利なものです。必要な数値をすばやく見つけ、データを 1 つのドキュメントにまとめて、円グラフや棒グラフで示すことができます。

企業にとってのメリット

デジタル年次報告書は上記のような特長を備えているため、企業にとって強力なツールとなります。以下のことが可能になります。

ユーザー エクスペリエンスの向上

デジタル報告書では従来の報告書よりも読者が見やすく、情報を見つけやすくなります。その視覚的アピール、ストーリー性、エモーショナルな訴求効果によって、読者は興味をそそられ、コンテンツを深く理解するようになります。

革新的なイメージを伝える

デジタル年次報告書は、御社のビジネスについて、デジタルの世界やテクノロジーに精通している企業というプロフェッショナルな印象を与えます。報告書をデジタル化することで、パーソナライズされたコミュニケーションとユーザー エクスペリエンスを重視している姿勢を見せることができます。また、重要なメッセージとして、御社のコミュニケーションが先進的であるのと同様に、製品やサービスも先進的であるということを伝えることができます。

リーチを広げる

御社の株式をチェックしている金融アナリストは常に御社の財務報告書を読んでいます。ジャーナリストや株主も同様です。アクセスしやすいデジタル形式を選択することで、顧客、サプライヤー、既存および将来の従業員など、他の利害関係者のグループにもリーチしやすくなります。カスタマイズしたインターフェイスを通じて、利害関係者のグループに個別に対応できます。

インパクトを測定可能にする

読者が報告書を読んだときの反応を詳しく知りたいと思いませんか。デジタル化することで、読者がレポートのどの部分をどれくらいの時間をかけて見ているか、どの部分をスキップしているかをモニタリングできます。このデータを活用して、読者にとって意義のある報告書を作成できるようになります。

検索ランキングを上げる

年次報告書のコンテンツを PDF ではなく HTML で表示することで、御社の Web チームが管理できるようになります。検索エンジンは、理論的にはテキストから作成された PDF を読むことができますが、実際にはうまく機能しない場合があります。200 ページにもおよぶ PDF 形式の年次報告書にリダイレクトされたユーザーはその長さに困惑するでしょう。また、一度読み始めたら、御社の Web サイト内の他の場所に移動することができません。詳しくは、SEO における HTML と PDF のメリットをご覧ください。

コンテンツ管理の強化

デジタル報告書は、マルチチャネル コンテンツ戦略の一環として非常に有用です。デジタル年次報告書は、テキスト ブロック内のさまざまな要素を格納する強力なコンテンツ管理システム (CMS) によって支えられています。これらを会社の Web サイトの他のセクションや、ソーシャル メディアなど、他のチャネルでも再利用できます。このように、財務報告書を会社のコミュニケーション全体と緊密かつ効率的に統合することができます。

長期におよぶコスト削減

デジタル年次報告書の作成には、多額の初期投資が必要であることは否めません。CMS、データの作成およびインポート、他のコンテンツやユーザビリティへの配慮について、計画および導入する必要があります。エージェンシーのサポートに対して支払いが生じる場合もあります。

しかし、いったん出来上がれば、大きなメリットを享受できます。その後の年次報告書、四半期報告書、その他のデジタル チャネルについては CMS のコンテンツを更新、追加、最適化するだけで済み、印刷プロセスよりも低コストになります。

地球環境にとってのメリット

印刷したドキュメントを減らすことは、環境にとっても良いことです。地球環境に配慮した企業を目指すのであれば、報告書をデジタル化することはそのための小さな 1 歩となります。

注意すべき落とし穴

デジタル年次報告書は、成功すれば非常に効果的なコミュニケーション ツールになります。しかし、他の企業がやっているからといってデジタル化することは無意味です。何を期待するのか、またどのような方法を採用するのかを明確にする必要があります。以下のことに留意しましょう。

コンテンツはデジタルファーストにする

印刷版の年次報告書ではうまくいっても、デジタル版ではそのまま当てはまらない場合があります。オンラインでは、読者は一字一句読むよりもざっと目を通す傾向が強くなります。デジタル報告書では短くて明快なセグメント、目を引くビジュアル、整理されたレイアウトが好まれます。

すべての準備が社内で整っているか

このプロジェクトを成功させるために、予算、専門知識、そして経営陣の了承を得ていますか。そうでない場合、今はまだデジタル化のタイミングではないでしょう。

混乱を招くようなナビゲーションに注意する

読者は通常、何らかの情報が欲しくて年次報告書にアクセスします。探しているものを見つけられるように直感的なインターフェイスにしましょう。凝った構成にしたいという衝動は抑えましょう。

互換性が重要

現代では、移動中にもコンテンツを読めることが期待されています。デジタル年次報告書は、3 年前に発売された Android スマートフォンでも、デスクトップ PC や MacBook と同じように表示でき、動作する必要があります。デジタル コミュニケーションとソーシャル メディアの時代では、簡単に共有できることも重要です。

重要なデジタル年次報告書の作成は、だれにでも任せられるものではありません。同じように、注意深く推敲した報告書の翻訳も、だれにでも任せられるものではありません。

ライオンブリッジの財務専門翻訳チームは、複雑な報告書プロジェクトで数十年の経験があります。この経験を、Web での記述および SEO に関する専門知識と組み合わせています。ライオンブリッジでは、御社の CMS やレポーティング システムに直接接続できる統合技術と、最高水準のセキュリティおよび機密性を提供しています。

年次報告書の翻訳を計画するためのヒントはこちらでお読みいただけます。

デジタル年次報告書の計画と作成を弊社にぜひお手伝いさせてください。弊社の人材豊富なスペシャリスト チームは、財務報告書の作成、編集、翻訳において次の各項目を実現できます。

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