音声検索が企業のマーケティング戦略に変革をもたらす

会話機能と音声検索の革新的進歩で激変するマーケティング業界

最終更新日: 3月 5, 2020 6:55午前

この記事は、「Mar Tech Advisor」に掲載された記事を許可を得て転載したものです。

今日は、地下鉄でも街の歩道でもスマートフォンに話しかける人を必ず目にするようになりました。その人々はスマートフォン話しているのではなく、スマートフォン話しかけているのです。

音声認識機能を持つデバイスは新種のブラウザーです。今や、米国の成年人口の 4 分の 1 がスマート スピーカーを利用できる環境にあるほか、スマートフォン、テレビ、自動車などさまざまな機器に音声認識機能が搭載されています。

しかも、用途は「天気予報は?」「音楽をかけて」といったことばかりではありません。音声検索利用者の約半数が、この機能を商品情報の検索に使っています。企業がマーケティング プラットフォームの重要な構成要素として音声検索を取り入れる道、ひいては「会話型マーケティング」を取り入れるための道はすでに開かれていると言えるでしょう。

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音声検索革新の推進力

音声検索・会話型マーケティングの発展を促進する要因は、技術的な変化、消費者の変化、そして人々の行動の変化です。

  • 技術的な変化: 音声認識デバイスは、歴史上のあらゆるデバイスの中でも最速の勢いで成長しています。テレビのリモコンから自動車まで、さまざまなデバイスに音声機能が内蔵されるようになった今、私たちが「音声認識用デバイスを買う」ことはもうありません。あらかじめ音声機能が付いているデバイスを買うだけです。
  • 消費者の変化: 若年層には、テクノロジーとのやり取りすべてを「会話」として捉える感覚がしっかりと身に付いています。米国の労働人口の半数は、Google が存在しなかった時代の大人の生活をもう知りません。彼ら・彼女らにとっては、検索エンジンとの会話こそが情報収集の第一の手段なのです。
  • 人々の行動の変化: 上記 2 つの風潮に加え、高品質で瞬間的なブランド エクスペリエンスを消費者が当然のものとして期待する傾向が、かつてなく強まっています。また、B2B の購入者が B2C の顧客と同じように行動する傾向も強まりつつあり、誰もが、Siri や Alexa の応答と同じくらい迅速で完全な対応を各ブランドに期待するようになっています。

ただし、意思決定においては情報不足、情報過多のいずれも有害なものと言えます。消費者としての私たちは、誰の能力をもってしても絶対に意味を把握しきれないほど多量のコンテンツに接触する環境に置かれています。会話型マーケティングと音声検索は、そういった情報過多の状況を切り抜ける手段として役立つ可能性があります。

音声検索革新の活用

企業がこうした会話型革新の状況を恐れる必要はありません。そもそもマーケティングやセールスは、順調に行われる限り、いつの世においても「会話」でした。ただ、そのペースが加速してきたのです。電子メールが登場したとき、カスタマー サービスに期待される応答時間は週単位から時間単位になりました。それが今度は、音声検索と会話型マーケティングの登場により、時間単位から準リアルタイムやリアルタイムに向かってさらに短縮されていくでしょう。

購入者の頭が「問い合わせモード」であるときは、購入者の脳内にある「受容しやすい部分」の扉が開いています。他社を出し抜くことができるのは、その機会を逃さずに、パーソナライズされた応答を最速で返すことができる企業です。とはいえ、そういった迅速な対応能力を大規模で実現させるのは容易ではありません。

会話型マーケティング ツールは、多くの対象オーディエンスにリーチするための有効な手段の一つです。B2B においては、肝心な相手に肝心なタイミングで接触できる手段のおかげで、大規模購入案件の販売サイクルを月単位から週単位に短縮できるようになりました。

しかし、こうしたツールから新しいものは誕生しません。マーケティングの常として、他社に差をつけるために必要なのは戦略であり、ツールではないのです。私は、音声検索の革新に備えるには次の 2 つのステップが必要だと考えています。

ステップ 1: 基盤を確立する。

Web テキスト検索は御社でも Web 戦略の推進力になっていることでしょう。「何が語られたか、いつ、どこで、どのように語られたか」を知る重要な手段です。さて、これから必要になるのは、「何が質問されたか、どのように質問されたか」を把握し、求められているものに合った情報内容や対話方法を提供する力です。データや資料が会話の中でしかるべき役割を果たすためには、正確な体系化処理が行われていなくてはなりません。御社がその作業をまだ完了していないとしたら、音声検索への対応が確立しているとは言えません。

ステップ 2: テキスト検索と音声検索の違いを認識する。

テキスト検索なら「ボストン 天気」と入力する状況でも、音声検索を使うとしたら「今日、ボストンは雨になるかな?」という質問形式になるかもしれません。たとえ検索の意図が同じであっても、エクスペリエンスの形は同じではなく、求められる答えも異なります。同じように、マーケターは、企業の情報を音声で質問する人がどのような言い回しを使い、それに対してどのような回答を期待するかを理解する必要があります。Search Console のデータを分析し、テキスト検索ではなく音声検索のように見えるフレーズを抽出することで、実際に音声検索を使って人々がたどり着いた御社 Web サイトのページやセクションを知り、以後の会話につながる知識を得ることができます。その際、言語的な事情を考慮することも重要です。複数の言語を話す人は大勢いますが、その多くは、きちんとした語学教育まで受けてはいません。したがって、たとえばテキスト検索では英語を使う人も、音声デバイスは英語以外の言語で利用するといったことがあり得ます。

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チャットボット、音声認識デバイス、その他のツールなどを使って会話型のエンゲージメント段階にある場合に、潜在的顧客に不完全でとりとめのない返事をしたらどうなるか考えてみてください。潜在的顧客とリアルタイム、もしくはそれに準じた速度で会話を交わすにはどうしたらよいのでしょうか? 会話をうまく成立させるには、どのような点に注意し、何を準備すべきなのでしょうか?

上記の点を考慮した上で会話型エンゲージメントや音声検索を取り入れることで、今日の顧客の行動や慣習に適合したマーケティング活動の展開につながるはずです。

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ジェイミー プニシル
著者
ジェイミー プニシル