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質の低い翻訳は検索パフォーマンス全般に悪影響 - Google のウェブマスター トレンド アナリストが語る

ローカリゼーションは Web サイト全体の検索ランキングに大きく影響します。

今年早々に公開された Q&A ビデオで、Google のジョン ミューラー氏が、Web サイトの検索パフォーマンス全般に翻訳が与える影響について質問を受けました。ミューラー氏の答えは、ローカリゼーションの専門家にかねてから知られていたことを裏付けるものでした。質の低い翻訳は潜在顧客を遠ざける上に、Web サイト全体の健全性も損なうのです。

この質問は、優れたフランス語のコンテンツが、質の低い翻訳がなされたドイツ語コンテンツと同じ Web ドメイン内にあるという状況を巡ってのものでした。このような状況で、ミューラー氏には「質の低い翻訳版が、確かな品質のフランス語版の評判に悪影響を与えるかどうか」、言い換えると「質の低い言語版があると、同じドメイン上のその他すべての言語版にも悪影響が及ぶか?」という問い掛けがされました。

ミューラー氏の回答は次のようなものでした。

一言で言うなら、その答えは「はい」です。

ここで最も問題になるのは、翻訳されているコンテンツの品質が低いことではなく、私たちがむしろサイト全体の品質を判断するという点です。私たちがサイトの全体的な品質を見る際に、サイトのかなりの部分で品質が低い場合は、なぜサイトの品質が低いのかについては大して気にしません。[...] しかし、品質が低い箇所がかなりあることがわかると、この Web サイトは全体的に思ったほどよくはないと感じる可能性があります。閲覧者がこのように感じた場合、Web サイトの他の箇所にも影響が及びます。

つまり、品質が非常に低い翻訳を含む Web サイトが、インデックス化されて検索結果にも表示されると、サイトに含まれる高品質の翻訳箇所は評価されず、元のコンテンツ自体も品質が低いと捉えられる可能性が高いのです。

ジョン ミューラー氏、シニア ウェブマスター トレンド アナリスト、Google

これが検索パフォーマンスにとって何を意味するか、そしてローカリゼーションがランキングの改善にどう貢献できるかを見ていきましょう。

 

ローカリゼーションは全体的な Web サイト品質の一翼

Google は同社のランキング アルゴリズムの仕組みについて極端な秘密主義を貫いており、ミューラー氏にはこの Q&A セッション中に、翻訳品質はランキングを左右する主な要因の一つだと言明するつもりはなかったようです。それどころか、フォローアップの質問では Google に「質の低い翻訳を狙って探すような仕組みはない」とまで言っています。ですが、ミューラー氏の最初の回答からは、ローカリゼーションが Web サイトの品質全体に影響を及ぼすという形で、サイトのパフォーマンスに劇的な影響を及ぼしうることが明らかです。

ミューラー氏によれば、Web サイトの「かなりの部分」が良質または粗悪だと、Google によるサイトの全体的な評価を、ひいては幅広い検索語句に対するサイトのランクを左右する可能性があります。このことは、サイトの良質な部分と粗悪な部分が同じドメイン名である場合に、特に当てはまります。多くの企業が採用するローカリゼーション戦略では、Web サイトの新しい言語版を元のサイトのサブディレクトリとしてネストさせているため、ローカリゼーションはサイトに粗悪なコンテンツが追加される原因の一つとなっています。その結果、サイトをローカライズする方法によっては訪問者が粗悪なコテンツであると判断する可能性があり、それに伴い SERP ランキングも下がる可能性があります。

実際に、別の言語で粗悪なコンテンツを作成するのは実に簡単です。自動翻訳などのソリューションは、低価格で高速に大量のコンテンツを処理できますが、元のコンテンツからすると決して受け入れられないレベルの翻訳となることがあります。不自然な構文、混乱したメッセージ、ユーザー エクスペリエンスの軽視が、新しい言語での大切なページの評価を落とし、さらに他のすべての言語でも相当するページの評価が損なわれます。

ミューラー氏はこれを見過ごせない事態だと明言しています。サイトは単一の存在であり、複雑なつながりを持つ数多くの部分が、サイト全体の健全性を左右します。つまり、盤石な検索パフォーマンスによるトラフィック、可視性、コンバージョンの恩恵を受けるには、大切なページをどの言語でも最高の品質で提供しなければなりません。

 

Web サイトの品質を改善する方法

質の低い Web サイトを簡単に手直しできる方法はありませんが、多言語化した後に問題が発生しているのであれば、解決の余地があります。ランキングを時間をかけて回復させながら、Web サイトの品質を全体的に向上させる方法について、ミューラー氏が少しですが知見を述べています。 

Google が質の低い品質をどう評価しているかと尋ねられたミューラー氏は、低品質に決まった兆候はなく、たとえば 1 ページにスペルミスが 5 つあってもサイトへの影響はない、と述べていました。それよりも、中立的なオブザーバーから自社サイトについて「客観的なフィードバックを得ることが非常に重要」というのが氏の助言でした。そのようなオブザーバーが「些細な主観的な何か」を捉えるという形で貢献し、それらを盛り込んでいくうちにサイトが徐々に向上しうるのです。手短に言えば、質の低い品質に対する解決策は、ユーザー エクスペリエンスに注目することです。

ローカリゼーションについても同じです。「大切なページはプロの翻訳者に任せるべき」というのは周知の事実ですが、ユーザー中心のアプローチはそのはるか先を行くものです。ネイティブ スピーカーらしい言い回しを用いることから、ユーザーがサイト内をすばやく簡単に移動できるよう支援することまで、優れたローカリゼーション プロセスは新しい言語で自然なユーザー エクスペリエンスを生み出すことを重視します。優れた言語プロセスでは、ユーザーのフィードバックを通じて、ユーザーがサイトを実に自然に使えるようにすることを重視します。これによりユーザーの滞在時間が延び、読む情報量が増え、ひいてはサイトの質が高いというシグナルが検索アルゴリズムに送られます。

ミューラー氏はユーザーのフィードバックを重視していますが、それが優れたローカリゼーション プロセスにも当てはまることは偶然ではありません。やはり、ローカリゼーションは Web サイトの大部分に影響しており、自社サイトをグローバルなオーディエンスに公開するという、まさにユーザーに関連した問題を扱ってもいます。ローカリゼーションの多くの側面がユーザーのデジタル エクスペリエンスに影響を及ぼすことを踏まえると、ローカリゼーションが Web サイトの品質維持、ひいては検索パフォーマンスの維持に重要な役割を果たすことは明らかです。

 

グローバル デジタル エクスペリエンスの評価

ローカリゼーション プロセスを大幅に変更する前に、現行のプロセスのどこに問題があるかを具体的に把握する必要があります。ライオンブリッジのグローバル デジタル エクスペリエンス評価は、SEO とローカリゼーションの両面の経験を活かして、サイトのパフォーマンスを 35 を超える言語で分析して改善をお手伝いするサービスです。言語監査、検索分析、テクニカル SEO の堀り下げを通じて、ライオンブリッジの担当チームがサイトに課せられている検索アルゴリズムのペナルティの原因を特定した上で、Google の期待する品質を上回る Web サイトの構築を支援します。

当社の評価プロセスの詳細については、デジタル エクスペリエンス ページをご覧になるか、当社評価チームまでお問い合わせください。 

また、ジョン ミューラー氏や Google Search Central のチームによるその他の有益な助言については、Google SEO オフィス アワーズの全編をご覧ください。

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