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多言語に対応した URL 構造の選定

グローバル Web サイトの構築時に検討すべき 5 つのポイント

通常、Web サイトの翻訳を行う場合は、まず対象市場を決定して翻訳対象となる言語を選定し、どのような種類のコンテンツを翻訳対象とするかを考えることから始めます。では、URL 構造についてはどうでしょうか? Web サイトを翻訳し、グローバルな検索エンジンの最適化 (SEO) を行う際は、その URL 構造も多言語に対応できるよう早期に計画を立てる必要があります。

 

多くの場合、URL の構造と形式は、ユーザーと検索エンジンの両方が御社の Web サイトやブランドを推測して判断するための材料となります。また、最初に決めた構造はその後のビジネス展開における基礎として長期にわたって使用される可能性が高いため、短期計画中の翻訳対象言語だけでなく、2 ~ 3 年先の対応予定言語まで考慮に入れてアプローチを検討する必要があります。

この記事では、内容が複雑になるのを避けるために、世界中の 80% の人々が優先的に使っている Google 検索エンジンに対象を絞って説明します。国によっては Google が好んで使用される検索エンジンではない場合もありますが (中国の Baidu、日本の Yahoo、韓国の Naver、ロシアの Yandex など)、そのような場合は、各種検索エンジンに合わせて御社のアプローチを調整できる専門知識を持ったグローバリゼーション パートナーを活用し、それぞれの対象市場において最善の効果を上げられるようにしましょう。

 

多言語 Web サイトの URL 構造


URL とドメインの構造を多言語に対応するよう設計する場合、一般的には 3 つのアプローチがあります。

 

ccTLD

www.mywebsite.es


サブドメイン

es.mywebsite.com


サブディレクトリ

www.mywebsite.com/es/


 

さらに、第 4 のアプローチとして、言語と国の情報をクエリ文字列で伝達する方法もあります。

たとえば、次の Google サポート記事の URL には英語版を指定する「?hl=en」というパラメーターが含まれています。これを「?hl=de」にするとドイツ語版の記事が表示されます。

https://support.google.com/webmasters/answer/40349?hl=en
https://support.google.com/webmasters/answer/40349?hl=de

では、ccTLD/gTLD、サブドメイン、サブディレクトリの各アプローチについて、以下の観点からメリットとデメリットを考えてみましょう。

 


  1. ローカル ブランドへの影響

  2. SEO 的なメリット

  3. 設定とメンテナンス

  4. コスト

  5. ホスティングとコンテンツ デリバリー ネットワーク


まずは、各アプローチの概要を簡単に説明します。

 

ccTLD

 

Amazon.es

ccTLD とは、国別の指定コード (例: .de はドイツ、.cn は中国) をトップ レベル ドメインに使用する方法で、Web サイトのローカリゼーションに最適な方法と考えられています。

Google によれば、ccTLD は、特定の 1 つの国を対象とした Web サイトであることをサイト訪問者や検索エンジンに最も強くアピールする効果を持ちます。さらに、当該市場における SEO 上のメリットも多少得られます。また、調査によると多くの国々のユーザーには、自国の ccTLD を採用している Web サイトから商品・サービスを購入する傾向が見られます。

この方法の欠点は、それぞれの市場ごとに ccTLD を購入して維持しなくてはならないことです。この投資を行う余力を持った大企業にとって、ccTLD は最良のアプローチだといえます。たとえば Amazon は、市場ごとに異なる国別コードをロゴにまで組み込むほど ccTLD アプローチを徹底させています。

 

分野別トップレベル ドメイン (gTLD)

 

分野別トップレベル ドメイン名 (gTLD) は、特定の 1 つの国にではなく特定のドメイン クラスに関連付けられています。営利企業向けの .com、非営利組織向けの .org、教育機関向けの .edu などは最も古くからあるオリジナル TLD であり、非常に採用価値が高いドメイン名です。

通常 3 文字以上のアルファベットで構成されており、近年は新しい gTLD (.shop、.biz、.info など) が何百種類も生み出されました。

 

サブドメイン

 

fr.hotels.com

サブドメインは、メインのドメイン名に付加することにより、Web サイト内をさまざまなセクションに分けて整理したり、セクション間の移動を示したりすることができます。たとえば、product.com というトップ レベル ドメインを持つ企業が、ドイツ語版サイトを de.product.com というサブドメインに設置するといった使い方が考えられます。

メインのドメイン 1 つに対してサブドメイン (子ドメイン) は複数個作成できることと、URL 構造がシンプルで見た目の印象がよいことから、この方法は、特定の 1 つの国や言語を対象とする場合に迅速・手軽に使用できるソリューションとなります。

 

サブディレクトリ

 

サブディレクトリ (サブフォルダー) は、URL の一部として記述することで特定のコンテンツのまとまりを指定する方法で、多言語 Web サイトの作成に最もよく使われています。この方法では、個々の言語に対応するサブディレクトリを用意し、ドメイン名の右側にサブディレクトリ名を記述して言語を区別します。たとえば、ドイツ国内のドイツ語使用者に向けたコンテンツの場所は www.examplesite.com/de-de、すべてのフランス語使用者に向けたコンテンツの場所は www.examplesite.com/fr などといった構造になります。

 

多言語対応の URL 構造に対する各アプローチのメリットとデメリット


採用するアプローチによって、実際どのような違いが生じるのでしょうか? ここでは、ローカル ブランドの関連性に及ぼす影響、SEO への影響、設定とメンテナンス、そしてコストの観点について評価しました。大まかな特徴は以下のようになります。

 

ローカル ブランドの関連性に及ぼす影響

 

ccTLD:


  • 与えるインパクトは強く、信頼感を築きやすい

 

サブドメイン:


  • 中程度のインパクトを与え、ある程度の信頼感を生み出す

 

サブディレクトリ:


  • 当該の対象市場で知名度の高いブランドでない限り、インパクトも信頼感も弱い

 

SEO への影響

 

ccTLD:

  • 特定の 1 つの国を対象とした Web サイトであることがユーザーや検索エンジンに伝わる

  • ほとんどの Web アナリティクス ツールで簡単にトラッキングできる

  • それぞれの Web サイトが対象国の枠内で運用されることで、多言語 SEO の効果がいっそう高められる

  • 各言語のサイトが独立しているため、他言語版サイトにはメリットをもたらさない


サブドメイン:

  • 特定の 1 つの国を対象とした Web サイトであることがユーザーに伝わる。検索エンジンに対しては Search Console でジオターゲティングを指定する必要がある

  • ほとんどの Web アナリティクス ツールで簡単にトラッキングできる

  • それぞれの Web サイトが対象国の枠内で運用されることで、SEO の効果がいっそう高められる

  • ルート ドメインの知名度によって各言語版 Web サイトが享受できるメリットは限定的

 

サブディレクトリ:

  • ターゲティングの意図がユーザーにほとんど伝わらない。検索エンジンに対しては Search Console でジオターゲティングを指定する必要がある

  • ほとんどの Web アナリティクス ツールでトラッキングが難しい

  • すべてのサイトが同じサーバー上で運用され、SEO 的な改善効果は薄い

  • ドメインの知名度によるメリットが各言語版サイトに及ぶ

 

設定とメンテナンスへの影響

 

ccTLD:

  • 導入・展開は複雑

  • すべてのドメインが同じように入手可能である必要がある

  • 登録プロセスが国ごとに異なり、設定とメンテナンスの方法がサイトごとに異なる場合がある

 

サブドメイン:

  • Search Console によるジオターゲティングの展開は比較的簡単


サブディレクトリ:

  • 展開は最も簡単

  • 追加の設定およびメンテナンスにかかる限定的な料金が発生する

  • 言語ごとに異なるディレクトリの維持管理が必要

 

コスト

 

ccTLD:

  • 高価

  • ドメインごとに登録処理、設定、メンテナンスを行うコストがそれぞれ発生する場合がある

  • 物理的な所在確認やその他の要件が伴う場合がある

 

サブドメイン:

  • 中程度

  • 既存の TLD に属さない場合、トップレベル ドメイン 1 個の購入が必要

  • 異なる市場向けに新たなサブドメインを設置するごとにコストが増加

 

サブディレクトリ:

  • 安価

  • トップレベル ドメイン 1 個の購入が必要

 

ホスティングとコンテンツ デリバリー ネットワーク (CDN)


もう 1 つの重要な検討事項として、Web サイトのホスティングとコンテンツ デリバリー ネットワーク (CDN) の利用が挙げられます。オンライン コンテンツに対する高速アクセスの需要と、インターネット接続インフラの充実度や速度が十分でない地域からの需要により、近年は CDN の人気が大幅に高まっています。

 

検索エンジンの内部で Web サイトのランク付けがどのように行われているかを正確に知るすべはありませんが、Google はコンテンツ提供速度が遅い Web サイトのランキングを下げる場合があることがわかっています。また、ユーザー エクスペリエンスが向上するとバウンス率が下がり、ページ ビューやコンバージョンが増やせることを示す証拠が多数報告されています。Google がユーザー エクスペリエンス重視の姿勢を強めていることから、対象国内にホスト環境を置く動きや CDN の利用は今後も進むものと考えられます。

 

最も優れた Web サイトで採用されているアプローチは?


業界アナリストのジョン ヤンカー氏 (Byte Level Research 社) は、特に優れているグローバル Web サイトをリストアップした年次レポートを発行しています。同氏の「2020 Web Globalization Report Card」でトップ 10 にランキングされている優良 Web サイトにおいて、どのような多言語対応 URL 構造が採用されているかを見てみましょう。

Wikipedia サブドメイン
Google* ccTLD
Microsoft サブディレクトリ
Nestle サブディレクトリ
Philips ccTLD
Cisco サブディレクトリ
Adobe サブディレクトリ
Airbnb ccTLD
Nivea サブディレクトリ
Uber サブディレクトリ
*Google 検索では ccTLD (例: Google.co.uk)、Google サポートではクエリ パラメーターを採用

 

この表からどのようなことが読み取れるでしょうか? URL 構造に関して採用されているベスト プラクティスは多種多様ですが、とりわけ ccTLD アプローチの多さが目につきます。これらの会社や組織には大規模なリソース投資の力がありますから、このような傾向になることは理にかなっていますが、世界の Web 全体を見た場合は、おそらくサブディレクトリ アプローチが最も一般的でしょう。その理由は、全体的には Web サイト運営予算に余裕がない企業が多いためです。

グローバル Web サイトに採用する URL 構造の選定は、必ずしも難しい作業ではありません。こうした背景に関する知識や事例比較を通して、御社のブランド戦略や予算に最も適したアプローチを採用しましょう。

 

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御社のニーズに合わせて多言語 Web サイトを効率よくローカライズ/カスタマイズするためのソリューションをお探しですか? ライオンブリッジまでぜひお問い合わせください。

 

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