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【シリーズ】eコマース市場の混乱: 多言語 eコマース Web サイトを活用できていないことを示す 6 つの兆候

ライオンブリッジのグローバル検索の専門家が紹介する eコマースを成功に導くヒント

この記事は、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の感染拡大が eコマース市場にもたらした変化を探るライオンブリッジの連載記事「【シリーズ】eコマース市場の混乱」の第 2 回です。

「我が社はグローバル市場をリードしており、何年も eコマースの運営実績を重ね、その道に関しては今もトップクラスの成果を上げている」- 果たして、皆さまは胸を張ってそう言えるでしょうか。

実際は、取り組みが成功に結び付かないもどかしさを感じている企業が多いのではないでしょうか。魅力的な Web サイト コンテンツはあるのに、期待したほどトラフィックが増えなかったり、売上が伸び悩んでいたりすることが多いかと思います。では、なぜそうなってしまうのでしょうか。

当社のブレンダン ウォルシュは、グローバル検索の専門家として多言語 eコマース Web サイトを分析するテクニカル SEO 監査を手掛けています。ウォルシュによると、Web サイトを十分に最適化せず運営しているケースが数多くあり、高度なビジネスを展開する多国籍企業でさえもこのような状況に陥っているとのことです。経営に甚大な悪影響を及ぼしかねないこのような状況を改善すべく、問題の根本原因と是正策を見極めるのがウォルシュの仕事です。eコマースの急速な普及に伴い、この種の評価作業は益々重要性を増してきています。

COVID-19 のパンデミックにより、オンラインでの購入がこれまでにないほど拡大しました。感染対策のソーシャル ディスタンシングが一部地域で緩和され始めた今も、オンライン ショッピングは習慣として定着し、減少する兆しはありません。ウォルシュは、eコマースを本格的に活用する Web サイト整備のタイミングは今しかないと主張し、次のように語っています。

「オンラインで買い物をする人がどんどん増えている今、御社がこの変化と購買のダイナミクスを利用しないとしても、他社はこの機会を見逃さないでしょう。ローカル市場でよく売れている商品は、他の言語でグローバル市場にも進出するチャンスがあります。そのためのサポートこそ当社が得意とするところです」

ウォルシュは、グローバル企業によって運営される多言語 Web サイトの評価作業を定期的に行い、各市場で注目度を高める方法や、新たな地域への市場参入に踏み切る前に既存の問題を是正する方法を探究しています。案件ごとにカスタマイズされたウォルシュの Web サイト分析レポートでは、企業がつまずく原因となる 6 つの問題についての分析が重点的に行われます。以下は、その分析方法に関する筆者らの質問とウォルシュからの回答です。

まずは多言語 eコマース Web サイトについて教えてください。

多言語 eコマース Web サイトとは、製品・サービスの売買や金銭・データのやり取りなど、商取引やビジネス上の取引が行われる Web サイトのうち、そのコンテンツが複数の言語で提供されているものです。

企業 Web サイトの分析作業において重視している 6 つのポイントと、それらが重要である理由を教えてください。

#1: スピード

今の世界はモバイル ファーストになっていますから、モバイルで使いにくい Web ページは「最適化されている」とは言えません。また、Google のインデックス処理においてはモバイル向けページが最も重視されますので、モバイル向け Web ページの対応性や表示スピードに問題がある場合は、デスクトップ ユーザー向けのパフォーマンスに関しても不利になります。

eコマース Web サイトのスピードに悪影響を及ぼす要素の中で最もよく見られるのは、画像の最適化です。画像データが最適化されていないと Web ページの読み込みが大幅に遅くなってしまいます。画像 1 枚の読み込みに 10 秒もかかるようなケースもありました。購入を検討している顧客がそれほど気長に待ってくれることなどほとんどありません。不幸中の幸いと言えるのは、この種の問題は解決も非常に簡単であるということです。コードを書き直す必要はなく、1 枚につき 2~3 秒程度の短い時間で修正できます。

#2: ジオターゲティング

ジオターゲティングとは、対象となる市場向けに、その市場に合致した適切なページを表示する手法です。たとえば、イギリス向けコンテンツを用意してあるにもかかわらずイギリスのユーザーに対してアメリカ英語のコンテンツが表示される場合は、ジオターゲティングに問題があります。ジオターゲティングを適切に実行するには経験がモノを言います。運用が難しいため、表示されるはずのコンテンツが隠れてしまい、正しく表示されないことも少なくありません。原因となる要素も多岐にわたり、ローカリゼーションや技術上の問題などさまざまです。たとえば、Google Search Console を有効に活用できないことで発生する問題もあります。ジオターゲティングの問題は詳しい知識がないと適切な対処は困難なのですが、実際にきちんと理解している企業はほとんどありません。その点、継続的にジオターゲティングに取り組んできたライオンブリッジにはジオターゲティングに関する確かな経験と実績があります。hreflang タグを使って地域ごとのサイトマップを作成するツールや AEM 用に hreflag タグを生成するツールなど、自社開発のジオターゲティング専用問題解決ツールも保有しており、各市場に合致した適切なページを間違いなく届けることが可能です。

#3: ボット/サイトマップ

ボットによって Web サイトのクローリングが行われる仕組みについては、正しく理解しておく必要があります。検索エンジン ボットはサイトの robots.txt ファイルに記述された指示に従って動作しますが、その指示自体が適切でないケースもあります。実在するコンテンツがクローリング不許可やブロックの適用対象になっていないかや、何らかの原因でコンテンツがインデックス処理から除外されていないかどうかをチェックしなくてはなりません。また、サイトマップへのリンクが張られているかどうか、サイトマップの構造がきちんと体系化されているかどうかも確認します。robots.txt のコマンドは設定を間違えると大問題になりかねません。設定ミスによって Web サイト全体が非表示になったり、有効なコンテンツがインデックスから除外されたりすることがないよう注意が必要です。サイトマップを常に最新の状態にしておくことで、新しいコンテンツがボットに発見されやすくなります。

#4: セキュリティ

信頼を得る上でセキュリティは決定的な要素です。画面の左上に「安全ではありません」「保護されていません」などと表示される Web サイトで、ユーザーがクレジットカード情報を入力して商品を購入するでしょうか。もちろん、セキュリティの問題に気付かないユーザーもいるでしょうが、ほとんどのユーザーには敬遠されてしまうでしょう。セキュリティに関する問題の多くは、「http」で始まる URL のメディアを参照したり、安全でないサイトへのリンクをクリックしたりすることによって発生します。実は、そうした問題を調べると、こうしたメディアやリンクに「https」バージョンが存在する場合も多く、参照方法を「https」に変更するだけで解決することが少なくありません。

#5: 構造化データ

構造化データは Google が検索にもたらした便利な仕組みで、ページ コンテンツに関する説明を記述しておくと Google のボットはその情報を直接収集できます。重要なコンテンツを目立たせ、Google にデータを正しく収集させることができるため、検索結果の有効性が高まります。しかし、構造化データのマッピングが不完全だと販売する商品の情報が十分に伝わりません。たとえば、検索結果に商品画像や説明文は表示されるのに、多言語オンライン ストアに価格、提供状況、レビューなどのセクションが表示されないといった現象が起こります。購買者は、必要な情報をきちんと揃えて提示するベンダーを選ぶ可能性が高いだけでなく、魅力的な画像と良いレビューが表示されるサイトにも好意的です。構造化データの各種項目は漏れなくマッピングしておくようにしましょう。製品管理システムにアクセスして画像、説明文、価格、提供状況、レビューの情報を設定する作業は半日程度で終わりますが、商品の販売成績をはじめ会社の業績に大きく影響するきわめて大切な作業です。

#6: 検索結果へのブランドの表示/非表示

検索結果には、ブランドが入った項目もそうでない項目も含まれます。お客様向けのデモでは実際に検索結果を見てもらうのですが、ブランド名や社名を検索結果に含めるにせよ含めないにせよ、重要なのはページ内のどこに表示されるかです。表示位置がランキング上位であればあるほど、表示内容が魅力的であればあるほど、多言語 eコマース Web サイトへのクリックスルーの可能性は高まります。逆に、もし競合他社のほうが商品ページの最適化が巧みで、コンテンツの説明が的確なだけでなく、画像や構造化データも優れているというように、より効果的な多言語 SEO を実現できていたとすれば、クリックスルーを獲得できる可能性は競合よりも低くなってしまいます。

お客様は、自社 Web ページが十分に最適化されていないことを知ると驚かれますか?

そうですね。多くのお客様は、自社サイトに技術的な問題があることを認識していません。そこに投資することで注目度を上げるチャンスがあることをお伝えすると喜ばれます。これまでに私たちは、複数のサイト全体でパフォーマンスの最適化を図る多国籍コンシュマー ブランドを数多く支援してきました。個々の多言語 eコマース Web サイトは公開当初は良好なパフォーマンスを発揮しやすいものですが、コンテンツは日を追うごとに古くなり、テクノロジーも陳腐化しますから、対策は必要です。

最後に、記事をお読みの皆さまへのアドバイスを一言お願いします。

企業の皆さまには、自社の多言語 eコマース Web サイトのパフォーマンスに疑問を感じたら、直ちに「コンテンツの翻訳が問題だ」と考えるよりも、別の面から検討されることをお勧めします。ライオンブリッジのような言語サービス プロバイダー (LSP) を交えて作業を始める時点で、eコマース サイトのコンテンツの内容にはどの言語でも自信をお持ちのことと思います。むしろ、問題は多言語 Web サイトの最適化を阻害する技術的要因にあるという場合がほとんどです。問題に目を向け修正を決めさえすれば、問題の解決はすぐそこにあります。

お問い合わせ

自社の多言語 eコマース サイトを検索エンジン向けに最適化したいとお考えの方は、当社までお気軽にご相談ください。所定の条件に該当する企業のお客様には Web サイト分析レポートを無料でご提供いたします。

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Janette Mandell
著者
Janette Mandell