AI の活用方法、パート 1:

翻訳者の仕事をもっと興味深いものにするために

最終更新日: 3月 3, 2020 7:50午前

ロボットの時代がすぐそこまで来ています。

翻訳者の皆さん、挙手をお願いします: 過去数年の間、「うんざり」というフレーズを聞いたことがありますか?

手は挙げたままにしてください: ロボットがあなたの仕事を奪うかもしれないと考えたことはありますか?

近年の AI ベースのニューラル機械翻訳 (NMT) の急激な発展と拡大が進む中で、この技術が翻訳者の仕事にどのような影響をもたらすのかを疑問に思うのは当然です。

ですが、このようにも考えてみてください: AI があなたの仕事を奪うものではなく、あなたの仕事を支援するものだとしたらどうでしょうか?

ここでは、翻訳者の仕事をより専門的で興味深いものにし、同時に当社のお客様にとってもメリットを生み出すための当社の AI 活用方法についてご説明します。

ウィン-ウィン-ウィンの自動化

マシン ラーニングに基づく当社のツールは「ウィン-ウィン-ウィン」の状況を作り出すものです。より自分の興味とスキルに適したプロジェクトを担当できるという、翻訳者にとってのウィン。一貫性と専門知識の観点から、依頼したプロジェクトに最適な翻訳者が割り当てられることによる、お客様にとってのウィン。そして非効率性をなくし、顧客満足度を高めることができるという、当社にとってのウィンです。とても大きなウィンです。

これをどのように実現するのでしょうか?

ツール 1: Domain Detector 

ライオンブリッジの Domain Detector はマシン ラーニング主導型のコンポーネントで、新規翻訳プロジェクトが属するドメインや業界を自動的に特定します。適切なドメインを検出することで、対象分野の専門知識を持つ最適な翻訳者やその他の言語リソースをそれぞれのプロジェクトに割り当てることができます。

Domain Detector は、翻訳業界における当社の 20 年以上もの経験を通じて生成されたタクソノミー (分類法) に基づいて構築されています。第一階層には 30 個のドメインと、人間によってタグ付けされた 4 億語が含まれています。そしてこれはまだフェーズ 1 の段階です。

Domain Detector は新しいプロジェクトのコンテンツを分析し、属する包括的な一次ドメインをまず特定します。たとえば、「自動車と機械」などです。その後、二次、三次ドメインとして、それぞれ「ビジネスと商業」や「電子機器」などと特定します。

このように専門分野を各層で特定することで、翻訳メモリと用語集の作成担当者から翻訳者や当該分野の専門家にいたるまで、プロジェクトに必要な人材の選定を「ハイパーターゲット化」、つまりより詳細なデータに基づいて選定することができます。マシン ラーニングに基づくこのツールにより、人間自身が行うよりも素早く正確にこのような選定を行うことができます。

翻訳者の皆さんそれぞれの興味やスキルに合わせて、プロジェクトを今まで以上にうまくマッチングさせることができるのです。たとえば、自動車ビジネスに精通した専門家であると同時に、ヒンディー語とフランス語に堪能という稀有な翻訳者を迅速そして簡単に探し出すことができます。こうした稀有な言語や分野の組み合わせであっても、このツールは当社の膨大な人材ネットワークから条件に適う人材を素早く探し出し、プロジェクトの成功につなげます。

ツール 2: Customer Affinity 

同様に、マシン ラーニングに基づく Customer Affinity ツールは、翻訳者チーム側におけるリスクを最小限に抑え、品質を向上し、時間の無駄や労力の重複を減らすよう、データ主導型の判断を下すための支援を提供します。

Customer Affinity コンポーネントは、既存顧客のコンテンツから新規顧客のコンテンツに最も類似するものを特定し、類似したコンテンツの翻訳経験のある翻訳者を見つけます。このツールは、400 社のお客様からの 4 億語のコンテンツを活用したマシン ラーニングによって支えられています。

つまり、当社のチームは、対象の主題やトピックについて知識があり、そうしたコンテンツに対する作業に定評のある翻訳者を迅速に特定し、プロジェクトを打診できるということです。これにより、翻訳者は自身と関連があり、興味のあるコンテンツに対して、自らのスキルを磨いて専門性を高めることができます。そして、当社が効率よく最適な人材を割り当てていることも証明されるため、当社の新規顧客にとっても大きな信頼へとつながります。

ツール 3: Automatic Translator Identifier

上述のとおり、ここでご紹介している当社開発のツールは、あらゆる作業やプロジェクトに対してそれぞれに最適な言語リソースと翻訳者を特定するものです。当社が新規開発した Automatic Translator Identifier は、タグ付けされた大量の言語データを活用して、当社の言語レポジトリに保存されている各翻訳者の作業履歴と当該プロジェクトのコンテンツを比較分析し、当該プロジェクトに最適な翻訳者の一覧を生成します。

これにより各翻訳者のスキルに一致した仕事を打診して割り当てることができるため、全体的な翻訳の品質が高まるだけでなく、得意分野のプロジェクトを得ることで翻訳者にとっても作業しやすい環境が生み出されます。さらに、翻訳者の観点からは、得意分野のプロジェクトを迅速にこなすことで、さらに多くの仕事を受けることができることも意味しています。当然、お客様にとっても、高品質の翻訳をより迅速に受け取ることで市場への早期投入が実現し、お客様の成功をも促します。当社の観点では、受注したプロジェクトとその翻訳を通じて当社のシステムをさらに洗練されたものにすることで、最終的には当社の翻訳者コミュニティだけでなくお客様に対しても、より簡単で関連性の高い、魅力あるサービスを継続的に提供できるようになります。

ウィン。ウィン。ウィン。

ロボットの時代が近づいて来ていると感じますか? 当然答えは「はい」ですが、翻訳者が恐れることはありません。ライオンブリッジでは、翻訳者の皆さまと当社のお客様の作業効率・効果を向上し、全体的な満足度を高めるべく、これからも AI の力を活用してまいります。

当社の AI を活用して、お客様の翻訳またはローカリゼーション プロジェクトの迅速化・強化を図る方法についてご興味がある方は、当社までお問い合わせください。

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著者
モリー ドノバン