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Digitized financial reporting

デジタル年次報告書の必要性

財務報告書のデジタル化における 14 のメリット

従来の年次報告書であれば、時間をかけて入念に内容をまとめ、センスのあるデザインを施して株主へのレターも起草した時点ですべての準備が完成します。しかし、財務報告書の最適化を考えるなら、次の段階として「デジタル化」に移る必要があります。

年次や中間の財務報告書はこれまでもオンラインで公開されてきました。ほとんどの非営利団体や企業の Web サイトでこうした財務報告書の PDF を見つけることができます。しかし、デジタル版の年次報告書にはそのような PDF をはるかにしのぐ利点があります。デジタル年次報告書とは、革新的なデジタル技術を十分に活用したスマートでインタラクティブな次世代の報告書を指し、紙や PDF の報告書よりもはるかに優れています。昨今では、さまざまな業界の多くの企業が、財務報告書のアクセス性を高め、投資家や競合他社、取締役会に歓迎されるデジタル年次報告書を作成しています。スマートでユーザーフレンドリーな Web サイトと同じく、もはやデジタル報告書は企業に欠かせないアイテムであり、すべての企業が予算に組み込み、年度末の計画に加えることを検討すべき新しいスタンダードとも言えます。ここでは、デジタル年次報告書がもたらす 14 の主なメリットをご紹介します。

#1 抜群の使いやすさ

デジタル年次報告書は、Web サイトのページを移動するのと同じように閲覧することができます。オンラインでの閲覧に向けて、短時間で読めるように小分けにされたテキストなど、報告書の読者向けにエクスペリエンスが最適化されます。優れたオンライン年次報告書では、テキストが見やすく配置され、関連するトピックやメニューへのリンクが設定されています。

#2 あらゆるデバイスとの互換性

自社で (または専門家に依頼して) 最適なデジタル年次報告書を作成すれば、モデルの新旧、デバイスの種類、OS を問わず、どのデバイスからでも簡単に閲覧できます。柔軟な互換性があれば、幅広いオーディエンスに報告書を届けることができ、読者はいつでもどこでも都合に合わせて読むことができます。共有も容易なため、さらに読者を増やすことが可能になります。

#3 マルチメディアの活用

デジタル コンテンツにはさまざまな種類のコンテンツを埋め込むことができ、報告書に含める内容はテキストと画像 (静止画) に限定されません。動画を使用することで、より面白味のある伝わりやすい内容を加えることができます。重要なイベントの記録映像や、上級管理職または経営陣のインタビュー動画などを使用することも考えられます。

#4 読み手に応じたカスタマイズ

デジタル年次報告書の場合、読み手に応じてカスタマイズされた報告書を提示することができます。たとえば、リテール企業の  Migros が年次報告書を作成した際には、年次報告書の読者を顧客、財務アナリスト、NGO にグループ分けしていました。

これら 3 つのグループごとに個別のパスとリンクを用意することができます。もちろん、年次報告書は同時にさまざまなオーディエンスに対応するものでなければなりません。デジタル年次報告書では、だれでもすべてのセクションを閲覧できるようにしておくことで、この目標を達成できます。

Reviewing a digital annual report

#5 インタラクティブ性

多くのデジタル年次報告書は、ボタンを一つ押すだけで簡単に、財務報告書のデータを Excel ファイルに抽出できるようになっています。このような機能は、特にアナリストにとって魅力的です。これにより、必要なデータを簡単に特定できるようになり、さらに詳細な分析や、新しい図表や構成の編集ができるようになります。

#6 アピール力の高さ

デジタル報告書は、従来の年次/中間報告書よりも読者に適した形で提示できます。より説得力のある視覚効果やストーリーの伝え方、感情への訴えかけが可能になります。これらを活用して読者を惹きつけることで、読者は報告書をより長い時間をかけてより詳しく読むようになり、報告書が示す重要なメッセージも伝わりやすくなります。

#7 革新的なイメージでブランディング

デジタル年次報告書を作成することで、テクノロジーに通じたプロフェッショナルな組織という印象を与えることができます。財務報告書をデジタル化すれば、新しいテクノロジーをスムーズに導入できることや、ユーザー エクスペリエンスを重視していることが伝わります。また、未来を見据えた前向きな姿勢でコミュニケーションや事業活動を行っていることが伝わる点も重要です。さらに、「こうした企業が提供する製品やサービスについても顧客重視である」という印象も伝わります。

#8 リーチを拡大

企業の株式をチェックする金融アナリストは、文書の形式を問わず、財務報告書にも必ず目を通します。ジャーナリストや株主も同様です。財務報告書にデジタル形式を採用することでアクセスが容易になれば、さらに広い範囲のステークホルダーにもリーチしやすくなります。さらに、カスタマイズされたインターフェイスをデジタル文書に用意することで、より多くの人にリーチを拡大できます。

デジタル年次報告書でオーディエンスを拡大すれば、次のような人々にリーチできる可能性があります。

  • 見込み顧客
  • 現在の顧客
  • サプライヤー
  • 現従業員
  • 従業員候補者
  • ジャーナリスト
  • 財務アナリスト
  • 既存の投資家/潜在的な投資家
  • 現在および将来の取締役会

#9 効果を測定可能

デジタル形式であれば、読者による報告書の利用状況について、重要な指標の追跡や集計ができます。デジタル化により、報告書の特定の箇所の閲覧時間、スキップされたセクション、報告書の途中で読むのをやめた読者の数、報告書を共有した読者の数などをモニタリングすることが可能になります。このようなデータを活用することで、今後の報告書の改善や、対象のオーディエンスに合わせたカスタマイズが可能になります。

#10 検索順位の向上 (SEO)

PDF に比べて、HTML コンテンツは Web 担当者によるさまざまなな調整が可能です。たとえば、SEO の効果を高めるためにコンテンツの調整を行うのも容易になります。検索エンジンは、理論的にはテキストから作成された PDF を読み取ることができますが、必ずしも SEO の向上にはつながりません。さらに、デジタル年次報告書ではより多くの読者にアピールでき、エンゲージメントの向上につながります。SEO ではこのエンゲージメントの増加が重要です。多くの場合、ページ数の多い 1 つの PDF で全文が構成される年次報告書は読者に好まれません。ナビゲーションが容易なデジタル年次報告書であれば、好意的に受け止められ、アクセスや閲覧につながります。読者はデジタル年次報告書から Web サイト内の別の箇所に簡単に移動することもできます。このようなナビゲーションの効果で全体的な Web トラフィックが増加し、SEO の改善につながります。SEO のメリットに関する HTML と PDF の違いについては、こちらをご覧ください。

#11 コンテンツ管理の強化

デジタル報告書は、マルチチャネル コンテンツ戦略の一環として非常に効果的です。機能の充実したコンテンツ管理システム (CMS) が、強力なデジタル年次報告書テンプレートを下支えします。CMS では、さまざまな要素がテキスト ブロックに保存されます。これらのテキスト ブロックを会社の Web サイトの他のセクションや、ソーシャル メディアなど、他のチャネルでも再利用できます。デジタル年次報告書を使用すると、コミュニケーション全般やマーケティング戦略に効率的に財務報告を組み込むことが可能になります。これにより、全体的な時間とコストの節約になります。

Reviewing a digital annual report

#12 長期的なコスト メリット

デジタル年次報告書の作成にはある程度の初期費用が伴います。以下についての開発や投資が必要になります。

  • CMS の導入
  • データの作成とインポート
  • 年次報告書テンプレートの開発
  • コンテンツの制作
  • ユーザビリティへの配慮

これらの投資により、全体的な時間とコストの節約につながります。こちらの年次報告書の作成プロセスでは、世界中の読者に向けた翻訳などのサポートに対して、デジタル年次報告書の専門家や言語サービス プロバイダー (LSP) といったベンダーに対する支払いが生じる場合もあります。

しかし、いったんプロセスを構築すれば大きなメリットが見込まれます。CMS のコンテンツの更新や追加、最適化は簡単で、高いコスト効率も期待できます。以降の年次報告書や四半期報告書、その他デジタルで配布できるコンテンツについては、費用の高くつく印刷版よりもコストを抑え、短時間で制作することが可能です。

#13 安全性

適切なツールを使用するか、当社のような財務報告書と翻訳を専門とする LSP に依頼すれば、コンテンツのセキュリティ保護は安心です。当社では、報告書の制作、最適化、翻訳といったあらゆる工程で革新的なテクノロジーを採用しており、サイバー セキュリティについても堅牢な各種基準を定めています。デジタル年次報告書を作成した場合、さまざまなツールや手法を使用して、機密情報を保護できます。

#14 環境にやさしい

印刷書類を減らすことは、環境にとって良いことです。地球環境に配慮した企業を目指すのであれば、報告書のデジタル化はその目標に向けたすばらしい一歩となります。最近の Forbes の記事では、収益性を高め、成果を上げることができる企業は、サステナブルな方法を選択して、ビジネスの運営や価値観に取り入れる企業であると言われています。気候変動への関心を高め、自分の消費行動が環境にどのような影響を与えるかを考えるようになっている消費者に対して、他社との差別化を図ることができます。

お問い合わせ

デジタル年次報告書の作成に関するサポートをお求めであれば、当社までお問い合わせください。当社が提供する財務報告書の作成サービスについて、当社の担当者が詳しくご説明いたします。さまざまな言語の読者にリーチを拡大したい場合は、多言語の年次報告書を計画するためのヒントをご覧ください。当社では、財務報告書の作成と翻訳に関する専門家チームを通じて、お客様の財務報告書に関するあらゆるニーズにご対応いたします。財務報告書の翻訳は当社にお任せください。

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